シティズンシップ教育研究大会2022 シンポジウム登壇者紹介

[2022/9/25]

 2022年10月2日に開催する「シティズンシップ教育研究大会2022」のシンポジストを紹介いたします。シンポジウムを前にして、シンポジストの方々には、それぞれのプロフィールや問題意識をご紹介いただいています。

■テーマ
 インクルージョンとシティズンシップ
 ―教育においてどう結びつけるか―

■パネリスト(五十音順)
 金 和永さん(NPO法人クロスベイス)
 原田大介さん(関西学院大学)
 南浦涼介さん(東京学芸大学)

 資料をご覧いただくことで、当日のシンポジウムへの期待が高まるのではないかと思います。ぜひご一読いただけると幸いです。
 なお、研究大会への参加申込締切は、10月1日(土)正午までです。専用サイトからお申し込みください。
 多くの方々のご参加を、お待ちいたしております!

シティズンシップ教育研究大会2022(要旨集掲載)

[2022/9/25]

シティズンシップ教育研究大会2022「自由研究発表セッション」の「研究発表要旨集」を以下の通り,公開いたします。
シティズンシップ教育研究大会2022研究発表要旨集」(PDF形式,1.3MB)

J-CEFスタディ・スタヂオonline vol.16 活動報告

[2022/8/2]

2022年7月3日(日)に「【参院選特別企画】もし私が政治家になるなら」と題し、J-CEFスタディ・スタヂオonline vol.16を開催いたしました。今回の活動報告書(PDF)を作成いたしましたので、ご関心のある方はご一読いただければ幸いです。

「シティズンシップ教育研究大会2022」発表者・参加者募集

[2022/7/7]

◎第一次案内のPDF版はjcefcerc2201
◎申し込みページはこちら

 日本シティズンシップ教育フォーラムでは「研究」に力点を置いた交流と研究発展に向けた場として、「シティズンシップ教育研究大会2022」を10月2日(日)に開催いたします。「シティズンシップ教育研究大会」は、「シティズンシップ教育」をキーワードに、多様なディシプリンの垣根を越えた知見交流を通じて、これまでの自らの研究のあり方を振り返り、今後のシティズンシップ教育研究のありようを共に考えるプラットフォームとして、2019年度から開催してまいりました。これまでの研究大会では、政治学・社会学・教育学・心理学・哲学など多様なバックグランドの研究者はもちろんのこと、実践者や大学院生・学部生などの参加もありました。
 今年度も、多様な研究者や実践者、院生・学生のみなさんを繋ぐ場となればと考えています。また、今年度も昨年度に引き続き、オンライン開催となっています。昨年同様にオンラインであることのメリットを生かし、地理的に離れた場所にある方々を繋ぐ契機になればと考えています。自由研究発表の発表者の皆さまには、発表申し込みの際に、自分の研究が該当する「キーワード」を選択して頂きます。大会実行委員会としては、これらのキーワードの情報をもとに、発表者同士が研究の多様性を感じながら、同時に共通する問題意識の接点を生み出せるように、分科会を編成していく予定です。
 また、今回のシンポジウムのテーマは、「インクルージョンとシティズンシップ」です。公正で民主的な教育をめざすさまざまな形のインクルージョン/包摂の取り組みは、多様な人々の市民的参加を促すとともに、マジョリティ性やそれに基づいた教育観を問うてきました。一方、それは多くの場合、マイノリティがマジョリティ側に包摂されるという「一方通行」に近いプロセスを伴っています。そうしたインクルージョンの側面をどう乗り越えられるか、皆さんと考えたいと思います。
 この分野の研究に長く取り組まれてきた方々のみならず、大学院生や学部生の方を含む若手の方や、新たに関心を持たれた方にも是非積極的にお越しいただき、今年度もシティズンシップ教育研究をともに切り拓いていくプラットフォームとなれば幸いです。多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

1.概要
 ■日時:2022年10月2日(日)10時〜17時30分
    (任意参加のアフタートークは18時30分まで)
 ■会場:オンライン開催(参加者の方々にzoomミーティングルームのURLを共有します)
 ■対象:シティズンシップ教育研究に関心をもつ方々なら,誰でも参加できます。
     若手研究者・院生・学部生の参加を歓迎いたします。
 ■主催:日本シティズンシップ教育フォーラム(J-CEF)

2.全体スケジュール
 10:00~12:00 シンポジウム「インクルージョンとシティズンシップ―教育においてどう結びつけるか」
 13:15~15:00 自由研究発表セッション①(分科会ごとでの実施)
 15:30~17:15 自由研究発表セッション②(分科会ごとでの実施)
 17:30〜18:30 アフタートーク(任意参加)

3.参加費
 ・高校生:無料
 ・学生・院生:500円(発表者:無料)
 ・一般:1,000円

4.大会企画
 今回の研究大会では、二種類のセッションで企画を構成します。
 (1)シンポジウム
   参加者が一同に会し、共にシティズンシップ教育研究について考えます。
 (2)自由研究発表セッション
   発表者の研究成果について口頭で発表し、参加者と質疑応答やディスカッションを行います。
   この度、自由研究発表セッションの発表者を募集いたします。

(1)シンポジウム
■テーマ:
 「インクルージョンとシティズンシップ ―教育においてどう結びつけるか」
■趣旨
 社会・経済・文化的差異等による排除を乗り越え、平等で民主的な教育をめざすために、さまざまな形のインクルージョン/包摂の取り組みがおこなわれてきた。インクルージョンをめぐる種々の議論は、人権や民主主義、社会正義の理念に基づき、多様な背景を持つ人々の市民的参加を促すとともに、マジョリティ性やそれに基づいた教育観の問い直しを迫るものでもある。
しかし、それらは往々にして、マイノリティがマジョリティ側に包摂されるという「一方通行」に近いプロセスを伴っている。この点で、インクルージョンは実際にはマイノリティの同化や、それに応じない者の排除を含意していると言える。また、「ダイバーシティ&インクルージョン」や「ユニバーサルデザイン」の推奨の掛け声は、包摂的な学習環境作りへの関心の広がりを示す一方で、時に道具的なアプローチに依拠することで新自由主義と共鳴し、人権や社会正義という理念との矛盾を惹き起こす危うさと隣り合わせでもある。
マイノリティの同化や排除をもたらすようなインクルージョンの側面は、どう乗り越えられるだろうか。また、一人ひとりの多様な生のあり方に向き合う学校や地域での学びには、どのようなアプローチがありうるだろうか。本シンポジウムでは、教育において「インクルージョン」と「シティズンシップ」をどのように結びつけていくことが可能かを検討し、シティズンシップ教育の課題と可能性を引き出すことを試みたい。

■キーワード:インクルージョン/包摂、多文化共生、対話、日本語教育、ユニバーサルデザイン、新自由主義
■パネリスト(五十音順):
 金和永さん(NPO法人クロスベイス)
 原田大介さん(関西学院大学)
 南浦涼介さん(東京学芸大学)
■コーディネーター:北山夕華さん(大阪大学)、橋崎頼子さん(奈良教育大学)

(2)自由研究発表セッション
 自由研究発表は分科会の開催を予定しています。
 (1発表につき持ち時間35分(発表時間15分~20分、質疑応答15分~20分)

 発表者の皆さまは、発表申し込みの際に、ご自身の発表内容が関連しうる「キーワード」をお選びください。キーワードは最大3点まで選べます。発表者の皆さまから頂いた情報は、分科会の編成の際に、参考にさせていただきます。

【キーワード:最大3点まで選択可(選択必須)】
 1.アート/文化 
 2.SDGs/ESD 
 3.エンパワメント 
 4.教育の効果・評価
 5.ことばの教育
 6.子ども・若者の参加
 7.子ども・若者の実態
 8.ジェンダー
 9.社会運動
 10.社会正義
 11.人権
 12.人種/民族
 13.多様性 
 14.デジタルシティズンシップ
 15.排除と包摂
 16.ボランティア/サービスラーニング  
 17.地域連携/外部連携/NPO
 18.思想・哲学
 19.教育史(歴史)
 20.教育政策
 21.教育方法/カリキュラム(教育課程)
 22.教科教育
 23.教師教育
 24.高等教育
 25.社会教育・生涯学習
 26.政治教育/主権者教育
 27.道徳教育
 28.平和教育・紛争問題解決
 29.比較教育・国際教育
 30.歴史教育
 31.その他

*研究大会としての性質に鑑みて、次のような発表を想定しています。
 1)研究成果を発表し、フィードバックを得る(通常の学会発表と同様)
 2)構想段階や計画段階にある研究に関して発表を行ってブラッシュアップする
 3)他の学会等で既に発表したものを再び発表し、異なる観点からのフィードバックを得る
  (卒論のプレ発表/修論のプレ発表、および学会発表未経験者の発表でもよい)

(3)アフタートークについて
 17時30分~18時30分には任意参加のアフタートークを実施します。アフタートークでは、テーマ別に話題共有できる複数の部屋を用意します。設定する部屋の内容に関しては、後日参加申込者のみなさまからアイデアを募集いたします(任意回答)。その記入状況を考慮に入れて、実行委員が最終決定する予定です。

5.今後の日程
 ・自由研究発表 申込・要旨提出締切  2022年8月31日(水)
 ・第2次案内(プログラム)公開    2022年9月中旬頃
 ・参加申込締切 2022年9月28日(水)

6.参加申込
 2022年9月28日(水)までに、参加申込みページからオンラインでお申し込みください。

7.発表申込
 2022年8月31日(水)までに、発表申込みページからオンラインでお申し込みください。参加申込みに加えて,発表申込では別フォームに入力いただく必要がございます。ご注意ください。申込ページへの直接のリンク先は右のQRコードからアクセスしてください。
*申込期間終了後の参加申込みにつきましては,事務局までお問合せください。

8.自由研究発表セッション要旨提出
 本大会では、各発表の要旨をJ-CEFウェブサイトに事前に公開予定です(紙媒体での配布は予定しておりません。ご了承ください)。つきましては、自由研究発表セッションで発表される方は、以下の要領で要旨の作成および提出をお願いいたします。

 (1)要旨の作成
  ・Wordファイルでの作成をお願いします。
  ・分量は、A4用紙1枚程度とします(最大2枚)。
  ・余白は上下左右25mm、文字数40、行数40でページ設定をお願いします。
  ・タイトル・サブタイトルおよび氏名・所属を冒頭5行に書いていただき、本文は6行目から始めてください。
  ・フォントサイズ等は、以下の通りお願いします。
    1)発表題目(主題・副題ともに) 中央揃え MSゴシック、太字 12pt
    2)発表者名(所属) 右揃え MS明朝 12pt
    3)本文・見出し MS明朝体 12pt
  ※サンプル昨年度発表要旨集をご参照ください。

 (2)要旨の提出
  2022年8月31日(水)までに、info@jcef.jp(担当:川中・若槻)までお送りください。

9.「シティズンシップ教育研究大会2022」実行委員(五十音順)
 川口広美(広島大学大学院人間社会科学研究科准教授)
 川中大輔(龍谷大学社会学部准教授)
 北山夕華(大阪大学大学院人間科学研究科准教授)
 堀本麻由子(東洋大学文学部准教授) <大会実行委員長>
 古田雄一(筑波大学人間系助教)
 若槻健(関西大学文学部教授)

10.「シティズンシップ教育研究大会2022」シンポジウム実行委員(五十音順)
 北山夕華(大阪大学大学院人間科学研究科准教授) <シンポジウム実行委員長>
 橋崎頼子(奈良教育大学教育学部准教授)
 南浦涼介(東京学芸大学教育学部准教授)

11.お問合せ先
 日本シティズンシップ教育フォーラム事務局
 E-mail:info■jcef.jp(担当:川中)■を@に変換してください。

【参加者募集】J-CEFスタディ・スタヂオonline vol.16

[2022/6/19]

【テーマ】
 参院選特別企画「もし私が政治家になるなら」

【趣旨】
 「選挙」に対して「与えられた選択肢の中からマシなものを選ぶイベント」と消極的な思いを持っている方も多いのではないでしょうか?そこで「もし私が政治家になるならどんな政策を実現したいか」について、参加者の皆さんが立候補者になりきり発表しあうオンラインイベントを開催します!政治についての詳しい知識等は必要ありません。どなたでもご参加ください。

【タイムテーブル】
 09:50 接続確認
 10:00 趣旨説明
 10:10 自己紹介&もし私が政治家になるなら
 11:00 フリートーク「参院選について思うこと」
 11:30 閉会

【日時】
 2022年7月3日(日)10時~11時半
 (接続確認のため9時50分に接続ください)

【開催形態】
 オンライン・ミーティング・アプリZoom(参加申込された方には後日,接続URLなどの情報をメールでご連絡いたします)

【参加費】
 無料

【申込フォーム】
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfANjF9TALpgICaXA8dmEUrRNV7hCqYB2GMcrPvfZZsudd7mg/viewform

【主催】
 日本シティズンシップ教育フォーラム(J-CEF)

J-CEFスタディ・スタヂオonline vol.15 活動報告

[2022/5/20]

2022年5月15日(日)に、「十人十色の『シティズンシップ』〜私が『シティズンシップ』を定義するとしたら……〜」と題し、J-CEFスタディ・スタヂオonline vol.15 を開催いたしました。今回の活動報告書(PDF)を作成いたしましたので、ご関心のある方はご一読いただければ幸いです。

【開催予告】シティズンシップ教育研究大会2022

[2022/5/7]

日本シティズンシップ教育フォーラム(J-CEF)が主催する「シティズンシップ教育研究大会2022」について,開催日程が決まりましたので,以下の通り,お知らせいたします。

■日時:2022年10月2日(日)10時〜17時15分
   (開場:9時45分/閉場:18時30分)
■場所:オンライン開催
■対象:シティズンシップ教育研究に関心をもつ方々なら,誰も参加できます。
    若手研究者・院生・学生の参加を歓迎いたします。
■内容(予定):
 10:00-12:00 シンポジウム
 13:15-15:00 自由研究発表セッション(1)
 15:30-17:15 自由研究発表セッション(2)
 17:30-18:30 アフタートーク(任意参加)
■参加費(予定):
 一般:1000円
 学生・院生:500円 (自由研究発表で発表される方は無料)
 高校生以下:無料

 6月上旬には詳細な内容をご案内し,「自由研究発表セッション」の発表者を募りますので,ご関心を寄せていただける方におかれましては,ご予定いただければ,幸いです。

組織改編に伴う代表挨拶

[2022/4/29]

 2018年より共同代表を務めさせていただいた、古田雄一と黒崎洋介です。
 まずはこれまで4年間、大変お世話になりました。ご挨拶が遅くなりましたが、改めてこの場を借りて深く御礼申し上げます。
新たに発足したシティズンシップ教育研究大会や高校生ソーシャルデザインスクール、スタディ・スタヂオの広がりやコロナ禍に伴うオンライン化による新展開など、この4年の間に、さまざまな試みや変化が生まれてきました。これもひとえに、活動をともに支えてくださった皆さまのお陰です。

 こうしたなかで、J-CEFもその名の通り、「フォーラム=広場」としてさまざまな人が集い、交わり、学びあい、刺激や知見を得られる場として少しずつその形を発展させることができてきたように思います。J-CEFを通じて新たなつながりが生まれた話も時折耳にし、嬉しく感じております。

 これまでのJ-CEF「らしさ」を大切にしつつ、さらに「フォーラム」として垣根を越えた交流や活動を生み出していくため、先日の総会報告等でもご案内の通り、J-CEFは新たな組織体制/事業体制に切り替える一歩を踏み出していくこととなりました。

 しばらくは移行に伴い、いろいろと試行錯誤もあるかと思いますが、皆のための「フォーラム=広場」を、皆で作り上げていく試みに、ぜひご理解とお力添えをいただければ幸いです。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

古田雄一
黒崎洋介

【参加者募集】J-CEFスタディ・スタヂオonline vol.15

[2022/4/25]

【テーマ】
 十人十色の「シティズンシップ」:私が「シティズンシップ」を定義するとしたら……

【趣旨】
 先日,新設科目「公共」の某出版社の教科書を見てみると,太字として「シティズンシップ」が記され,次のように定義されていました。高校1年生から,「シティズンシップ」という言葉を習う時代に変わってきているようです。
 「自ら社会に参画し,社会を形成しようとする姿勢や資質のことをシティズンシップ(市民性)とよぶ。」
 15回目に当たるスタディ・スタヂオでは,「シティズンシップ」という言葉の定義についてブレーンストーミングしてみたいと思います。「シティズンシップ」という多義的な言葉を領域やフィールドの異なる多様なメンバー独自の見方・考え方から定義・共有することで,新しい「シティズンシップ」との出会いや,自身の教育観を構成する一要素としての「シティズンシップ」の言語化を促していきたいと考え,企画いたしました。教育用語として「シティズンシップ」をよく使用する方,これから「シティズンシップ」について考えてみたいという方,正直「シティズンシップ」がよくわからないという方,自分自身の考えている「シティズンシップ」を一度リフレクションしたい方,「シティズンシップ」なんて定義したらダメだ!という方…なども含めて,ご関心のある方はぜひご参加ください。他者の定義をご覧いただいているだけでも構いません。何色の「シティズンシップ」が彩られるかをお楽しみください。

【日時】2022年5月15日(日)13:00〜14:30
     ※接続確認のため,12:50ごろを目処に入室ください。
【開催形態】オンライン・ミーティング・アプリZoom(参加申込された方には後日,接続URLなどの情報をメールでご連絡いたします)

【参加費】一律無料
【申込フォーム】下記フォームよりお申込みください。
 (申込〆切:5月14日18時まで)
 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe10cEQ_iXQe8JtqFlKgN6UAbQeiR4T2EL7BPcg3lzbgV760g/viewform?fbclid=IwAR02xJ867Eq4uY1vkpocjNrqUiFOJi77nCij3krdJ86kmNjZQDY8j1MBnBQ

【主催】日本シティズンシップ教育フォーラム

【参加者募集】「第9回シティズンシップ教育ミーティング」

[2022/3/3]

■テーマ:
「シティズンシップ教育の「これから」に求められるチャレンジとは?」

「18歳選挙権」を機会に主権者教育への関心が高まり,広がりを見せることとなりました。2022年から高等学校では新科目「公共」が始まり,一層の定着が進んでいくようにも思われます。加えて,SDGs学習や探究学習,生徒会活動や校則改訂など様々な教育活動とも関係づけられて,実践内容にも膨らみが出てきています。また,2010年の子ども・若者育成支援推進法の施行を一つの契機として若者政策への関心も高まり,若者の社会参加を推進する動きが各地で進んでいます。例えば,若者協議会や子ども・若者議会を設置する自治体も増えて,意思決定者との対話機会の充実が図られています。子ども・若者だけではなく成人を対象とする動きでも変化が見られます。例えば,2020年からは始まった社会教育士制度の目指すところにも見られる通り,社会教育とまちづくりを結びつけていく流れが強まっており,成人のシティズンシップ教育が活発化することが期待されます。近年では研究者の層の厚みが増し,重要な研究成果の公刊が続いています。こうした動向を見れば,よき流れが続いているように思われるかもしれません。

しかし,俯瞰して捉え直した時に難しい課題が目の前に広がってきます。シティズンシップ教育の実践は学習者の意識や行動の変容にどれほどつながっているのだろうか。各方面から寄せられた「期待」について十分に応えられているのだろうか。もし応え切れていないのであれば,それはなぜなのだろうか。社会の中で弱くさせられている人々のエンパワメントにつながる実践をどれほど創出できているのだろうか。例えばこうした問いを前にした時,私たちは改めて知恵を寄せ合って,新章を切り拓いていかねばならないことに気づかされます。この際,個々の教育実践について吟味していくだけではなく,私たちを取り巻く環境/構造を射程に入れた議論をより一層進めていく必要があるのではないかと考えています。

そこで,今回のシティズンシップ教育ミーティングでは,日本のシティズンシップ教育の「これまで」を検証するという構えで,現在の到達点と問題点を洗い出し,「これから」取り組むべき課題を明らかとすることとします。その上で,課題に取り組んでいく上での突破口となる方向性を見出す機会を目指します。

既に日本各地では様々なシティズンシップ教育の実践や研究、政策形成が展開されてきています。異なる観点や力点で動いている関係者が垣根を越えて集い、対話を交わしながら、その多様性を日本のシティズンシップ教育の発展への活力としていければと願っています。

シティズンシップ教育につながる、多くの方々のご参加をお待ちしています。

■日時:2022年3月20日(日) 13時 〜17時(開場:12時45分 / 閉場:17時30分)
■場所:オンライン(参加申込みされた方々にzoomミーティングルームのURLを共有します)

■プログラム
12:45 zoom開室
13:00 オープニングセッション
13:20 問題提起
斉藤仁一朗さん(東海大学課程資格教育センター講師)
13:30 対話セッション(1)「日本のシティズンシップ教育の『これまで』から課題を掘り出す」
〈ファシリテーター〉
土肥潤也さん(NPO法人わかもののまち事務局長)
14:30 休憩
14:45 トークセッション
〈パネリスト〉(五十音順)
甲斐田万智子さん(認定NPO法人国際子ども権利センター(C-Rights)代表理事,文京学院大学教授)
中村陽一さん(立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授)
華井裕隆さん(埼玉県立いずみ高等学校教諭・筑波大学人間総合科学研究科)
古野香織さん(認定NPO法人カタリバ)
15:15 対話セッション(2)「日本のシティズンシップ教育の『これから』の方向性を見つけ出す」
16:30 ふりかえり
16:50 総括
17:00 閉会,アフタートーク(任意参加)
17:45 zoom閉室
*時間は一つの目安として示しております。当日は参加者の様子を見ながら柔軟に進行いたします。

■対象:日本シティズンシップ教育フォーラム会員および本企画にご関心のある方
■参加費:無料(会員・非会員共通)

■参加申込
以下Googleフォームよりお申し込みください
https://forms.gle/a416GonYcVvSQFYH7
※申込み締切は2022年3月19日(土)正午までです。
締切後の申込みにつきましては,以下問合せ先にご連絡ください。

■主催:日本シティズンシップ教育フォーラム (J-CEF)
(問合せ先)info@jcef.jp 事務局担当:川中

<個人情報の取扱い>
記載の個人情報は本セミナーの実施および今後の催事実施において、日本シティズンシップ教育フォーラムが利用します。個人情報は目的の範囲内で利用するとともに適切な方法で管理し、法令上の特段の事情がない限り、本人の同意なしに第三者への目的外での開示・提供はいたしません。